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日本の保全重要沿岸海域と海洋保護区の拡張

生物多様性条約(CBD)第15回締約国会議(COP15)で策定予定の「ポスト2020生物多様性枠組」において、海域の保全区域指定に関する目標(海域の30%を保護区にすること)が検討されています。海域については、これまでの景観保全の観点に加え、生物多様性保全の観点から海域全体の景観・資質を評価する必要があります。

このような背景から、私たちは、日本の沿岸域の生物種分布を分類群ごとに地図化し、保全上重要な海域を可視化しています。

以下の地図は、魚類などの海洋生物の分布を網羅的に予測し、種分布を重ね合わせて、各分類群の種数を見える化した結果です。赤色・黄色のエリアが、生物種数が豊かなことを示しています。

沿岸海域多様性

以上の沿岸海域の生物種分布データを基に、保全優先海域をスコアリングした結果が、以下の地図になります。赤色や黄色のエリアは、海洋生物の絶滅リスクを最小化する観点から、優先的に保全すべきとランク付けされた海域です。これにより、海洋保護区の拡大の費用対効果を俯瞰的に評価できます。

海洋保護区

これらの分析は、以下のようにフローチャート化でき、沿岸海域の社会経済状況なども考慮しつつ、海洋生物多様性の保全の実効性を強化することを、私たちは目指しています。

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